大判例

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東京地方裁判所 昭和30年(ワ)75号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実と判断〕原、被告はともに米人弁護士で、日本において共同法律事務所を経営していたが、原告はこの事務所から脱退することとなり、加入当時の契約にもとずき、出資金と報酬の分配金の請求をした。被告は原告が加入に際して出した金は出資金ではなく、米国法律家の間で行われている、キイーマネーであるから返還を要しないと抗争し、本件については米国法によるべき旨の合意があつたと主張した。

判決は被告の主張を排斥し、本件の準拠法は日本法であると判断し、つぎのとおり説明した。曰く、

「ところで右認定の原被告間の契約について何れの国の法律によるべきかについて調べると、原告(第三回)並びに被告(第二回)各本人尋問の結果によると、この点について原被告間に合意のなかつたことは勿論、当時どの国の法律に依るかについてなどは考えていなかつたことが認められる。このような場合前記契約類型が米国法上独得のものであつて、日本法にその類型をみないものであるというような事情の見当らない本件にあつては、当事者双方が日本に居住し、日本国内に法律事務所を設けて共同事業を行う旨を、日本国内で契約した事実を考慮すると双方が米国人(この点は弁論の全趣旨にてらし争ない)であるというだけで米国法による意思であつたと推定する訳にはいかないから、結局当事者の意思が分明でないものとして行為地法たる日本法により規律されるべきである。」

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